「寒い寒い」小銭しか持っておらず困っていた男性を女子高生が保護

茨城県警常総警察署は20日、自宅が分からなくなった高齢者を保護したとして、守谷市の下妻一高1年、福田星恋(せれん)さん(16)に感謝状を贈り、果敢な行動に敬意を表した。

同署によると、福田さんは11月26日、下校途中の午後5時ごろ、関東鉄道常総線の下妻駅で、常総市内に住む男性(75)から「家が分からない。警察まで連れてって」などと声を掛けられた。

男性は自宅住所が書かれている紙切れや小銭、飲料水しか持っていなかったという。電車内では筆談でコミュニケーションを取りながら、福田さんは男性の自宅があるという石下駅で一緒に途中下車し、110番通報。
警察官が来るまでの間、男性を見守り、男性は午後6時半ごろに警察に保護された。

福田さんは当初、スマートフォンの地図アプリで、駅から男性の自宅までの経路を検索して、連れて行こうと考えたが、徒歩だと約1時間かかることから、母親に電話で相談し110番通報した。

感謝状を受け取った福田さんは「(男性を)家まで連れていかなければという一心だった。助けられてよかった」と話した。萩野谷剛署長は「正義感にあふれた行動で素晴らしい。非常に心強い」とたたえた。