現代社会の深淵に潜む「ひきこもり」問題。特に中高年層に顕著なその実態は、時に目を背けたくなるような悲劇へと繋がる。本稿では、ある動画をきっかけに噴出した「働かないおじさん」を巡る議論の裏側を、ジャーナリストの視点から徹底解剖する。
前提知識・背景:中高年ひきこもりの増加と「8050問題」
現代日本社会が抱える根深い問題の一つである「ひきこもり」。かつては若年層特有の現象と捉えられがちでしたが、近年では40代以上の「中高年ひきこもり」が顕著な増加を見せ、社会全体に多大な影響を与えています。本スレッドでは、48歳男性のひきこもりを映したとされる動画を起点に、その実態、社会への影響、そして時には悲惨な事件へと繋がる「闇」について、インターネット上で活発な議論が交わされました。内閣府の調査結果や専門家の見解、そして実際に発生した事件の背景を深掘りし、この問題が日本社会に突きつける構造的な課題を紐解きます。
「働かないおじさん」動画、その衝撃と疑問
内閣府の’22年度の調査によれば働かないおじさんは総数約500万人いることがわかった…
ネトウヨってなんでニートなのに国を愛してるんだろうな
むしろ散々日本に苦しめられてきた側なのでは
彼らにはもう国籍しか無いんや
パヨちんって働いてるんだね
作業所もちゃんとお仕事だよね☺
ニートが働きやすくなってるって
誰も教えてくれないよな
がちの引きこもりはこんなハッキリ喋れない
それなのに愛国者気取ってるのマジで笑えるけど
スレ主が投下した、48歳「働かないおじさん」を映したとされる動画は、即座にネット上で様々な反応を巻き起こした。その内容は衝撃的であったが、一方で「フェイクではないか」「演技臭い」といった動画の真偽を疑う声も少なくない。
「働かない自由」と「働かせる義務」の狭間で
強制的に働かせろ
一応やが労働に耐えられる体や資質があるのに働かないのは軽犯罪法違反や
+ホームレス
話が通じない
引き籠っていいから
どうにも取り戻せん人生の遅れを実感しながら諦めて泥啜ってる
50まで引きこもったらもうどうにもならんやろ
30までになんとか社会復帰できたワイですら相当ストレス抱えながら生きてるのに
動画の真偽を巡る議論はさておき、スレッドでは「働かせろ」「不就労罪を適用できないのか」といった過激な意見も噴出した。これに対し、軽犯罪法に触れる可能性を指摘する声や、コミュニケーション能力の欠如とプライドの高さが問題の根底にあるという見解も示されている。
不可逆的なダメージと親子の確執
なにが不可逆なんや?
今成功してるならええやん
自分は大丈夫なんだけど社会が拒絶してくる感じやと思うわ
なんの拡張もなんの発展もない
48で働いた経験ない人を雇う店がどこにあるのよ
そこまでいうならこのババアが仕事探してこいよ
まともな環境で生まれ育った人間が引きこもりになることなどない
ニートではなくて
良い歳して実家暮らしは就業状態に関わらずこどおじ
無職かどうかは別の属性無職こどおじ
有職こどおじ
がいるという整理や
40超えたら親の介護あるやんけ
介護付きこどおじやなそれは
餓死するほど家にカネがないわけじゃなかろう
長期間のひきこもりは、当事者に「不可逆的なダメージ」を与え、社会復帰を困難にするという絶望的な声が上がっている。また、親世代の高齢化と重なることで、親が子を支える「8050問題」が顕在化し、家庭内の確執や経済的困窮が深刻化する現実も浮き彫りになった。
【深堀り】『働かないおじさん』の真実と社会の構造的課題
本スレッドで議論の中心となった『48歳、こどおじの闇』とされる動画の真実性については、「演技臭い」「ヤラセっぽい」といった懐疑的な意見が多数を占めました。確かに、メディアで取り上げられるひきこもり像には、しばしば演出や誇張が含まれることがあります。しかし、動画の真偽にかかわらず、中高年ひきこもりが直面する現実とその背景にある社会構造は、決してフェイクではない現実であり、看過できない問題です。
定義の混同と実態:スレッド内では「こどおじ」と「ニート」の定義について混乱が見られましたが、これらは明確に区別される概念です。厚生労働省によると「ひきこもり」は「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」と定義され、年齢は問いません。一方、「ニート」は「15~34歳で、非労働力人口のうち家事も通学もしていない方」を指します。また「こどおじ(子供部屋おじさん)」は、実家暮らしの成人男性全般を指す俗語であり、有職者と無職者の両方が含まれます。スレッドの「働かないおじさん」は、無職の「こどおじ」や中高年「ひきこもり」の実態を捉えようとしたものでしょう。
経済損失と社会の重荷:内閣府の2022年度調査では、15~64歳のひきこもり状態にある人は全国で約146万人と推計されています。スレッドで言及された「総数約500万人」という数字は、一部の専門家やメディアが、より広範な「不就労者」を含めた推計として用いることがあります。しかし、公式なひきこもり統計としては146万人という数字が最新の政府発表です。このひきこもりによる経済損失は甚大であり、146万人が平均的な大卒男性と同等の生涯収入を得た場合の損失は約380兆円、納税額の損失は約4.4兆円にも上ると推計されています。
精神構造と社会への影響:「ネトウヨ(ネット右翼)はなぜニートなのに国を愛しているのか」という問いかけは、ひきこもり当事者が社会と接点を持つ中で、特定の政治思想へと傾倒する可能性を示唆しています。社会への不安や自己否定感が、排外主義的な思想への共感を生む可能性が指摘されています。また、ひきこもりの背景には「毒親」といった家庭環境の問題が挙げられることも少なくありません。親子の関係性における過去の傷つき体験が、社会との接触を拒む要因となるケースは多々あります。長期間のひきこもりが親の高齢化と重なり、「8050問題」を引き起こし、親子共倒れのリスクを高めています。
これらの問題は、個人や家庭の努力だけで解決できるものではなく、社会全体が構造的な課題として認識し、多角的な視点から支援体制を強化していくことが求められています。特に、早期発見・早期介入の重要性、そして当事者が孤立しないための地域コミュニティの役割が不可欠と言えるでしょう。
現実が突きつける「8050問題」の残酷な結末
良かねぇよw
周りの家族のストレスバカでかいし、親の財産食いつぶすし、兄弟いるなら将来的に相続財産食いつぶしてる
とっとと殺すのが吉
俺が住んでるマンションでこどおじニートが母親ぶっ殺して50人くらいおまわり来てたわ
まじ!?
マジマジ
つい最近だから横浜市で検索すれば出てくる
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2025年10月・11月の事件
横浜市栄区: 2025年10月7日、栄区の自宅で同居していた母親を刺して殺害したとして、無職の男(当時50代)が逮捕されました。
横浜地検: 2025年10月27日、横浜市内の自宅で67歳の母親を殺害したとして、37歳の無職の男を殺人罪で起訴しました。
横須賀市: 2025年9月15日、横須賀市の自宅で90歳の母親を殺害した容疑で59歳の息子が逮捕されました。この事件では、息子が「介護に疲れた」と供述していると報じられています。後日、この男(60歳)には嘱託殺人罪で執行猶予付きの判決が出ています。
その他の主な事件
横浜市港北区(2024年10月): 2024年10月、港北区で母親(43歳)が子ども2人を殺害しようとしたとして逮捕され、長男と長女が死亡した事件がありました。この母親は後に殺人罪で起訴されています。
横浜市戸塚区(2023年7月): 2023年7月、戸塚区の自宅で87歳の母親の首を絞めて殺害し、遺体を放置したとして、無職の男(50歳)が起訴されています。
横浜というか神奈川無職の母親殺しおおすぎだろ
港北区はめっちゃ近所で起きたからサイレン凄かったわ
2番目のやつやねえ
最近治安が悪いからって親が住んでた所とワイが買った鎌倉の家チェンジして住んでるけどほんまやんけ!って感じ🥲
ちなこれの2番目も栄区や
1番影の薄かった栄区に最近変なの集まりはじめてるの実感する
これが現実
まぁ48で子供部屋はなかなかやべーけど
• 発生地: 福岡県(福岡市西区)
• 概要: 30年以上の引きこもり生活の末、高齢の両親を殺害し、遺体を業務用冷蔵庫に遺棄した事件。60歳無職の息子に懲役30年判決。
• 時期: 2021年6月事件発覚、2023年1月判決。
• 発生地: 静岡県(静岡市)
• 概要: 母親を包丁で刺殺したとして送検された40歳の無職の男性が不起訴処分となった事件。
• 時期: 2025年3月事件発生、7月不起訴処分が報道。
• 発生地: 長崎県(長与町)
• 概要: 母親(75歳)を包丁で複数回刺殺し、自ら通報した事件。46歳無職の息子が殺人の罪に問われた。
• 時期: 2024年9月事件発生。
• 発生地: 大阪府(大阪市平野区)
• 概要: 自宅で姉(46歳)を刺殺した事件。42歳無職の被告に対し、発達障害の影響などから求刑を超える懲役20年が言い渡された。
• 時期: 2011年7月事件発生。
• 発生地: 佐賀県(鳥栖市)
• 概要: 19歳の元大学生の長男が両親をナイフで刺し殺害した事件。長男は特定少年として起訴された。
• 時期: 2023年3月事件発生。
• 発生地: 広島県(福山市)
• 概要: 20年以上引きこもっていた44歳の長男を、70歳の父親が殺害し自首した事件。「息子から殺してくれと頼まれた」と供述。
• 時期: 2012年12月事件発生。
• 発生地: 神奈川県(川崎市)
• 概要: スクールバスを待つ児童らが襲撃され、死傷者が出た事件。犯人(51歳)は長年親と同居していたとされる。
• 時期: 2019年5月事件発生。
• 発生地: 東京都(練馬区)
• 概要: 元農林水産事務次官が、家庭内暴力を振るう引きこもりの長男(44歳)を刺殺した事件。
• 時期: 2019年6月事件発生。
• 発生地: 千葉県(野田市)
• 概要: 元太陽光関連会社社長(37歳)が、経済的に困窮し、両親の年金をあてにしたことなどから、両親を絞殺した事件。実家で同居していた。
• 時期: 2021年4月事件発生。
よく成人してからも親の脛かじって寄生虫みたいに生きてきて介護が必要になったら見捨てられるなって
ワイの同級生にも何かあるとすぐ学校に乗り込んでくる母親おったけど、今見事に引きこもり化してるらしいし
なんかあっても親がなんとかしてくれるの精神なんやろな
親が殺されるのはある意味真っ当な責任の取り方かもな
スレッドの後半では、具体的な親族間殺人事件の事例が次々と挙げられ、スレッドは重い雰囲気に包まれた。これらは「8050問題」の悲劇的な側面を如実に示しており、社会全体でこの問題に取り組む必要性を強く訴えかけている。
知的好奇心
「ひきこもり」の定義の変遷と社会的な認識
「ひきこもり」という言葉が一般化する以前は、「不登校」や「対人恐怖症」といった個別の症状として捉えられがちでした。しかし、近年では内閣府による統一的な定義が設けられ、年齢を問わず「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を指すようになりました。この定義の変遷は、単なる個人的な問題ではなく、社会構造的な課題として認識されるようになった証拠と言えるでしょう。特に中高年層のひきこもりは、長期化するほど社会復帰が困難になるだけでなく、家族の高齢化と相まって、新たな社会問題を引き起こす要因ともなっています。
「8050問題」の深化と家族崩壊のリスク
「8050問題」とは、80代の親が50代のひきこもりの子の生活を支えるという、深刻な社会問題を指します。この問題は、親の年金収入だけでは生活が成り立たなくなり、親子の生活が困窮するだけでなく、介護疲れや精神的な負担から、家庭内での事件へと発展するケースも少なくありません。スレッドで挙げられた多数の親族間殺人事件は、この「8050問題」が引き起こす悲劇的な結末を痛ましくも示しています。この問題の解決には、個別の家庭支援だけでなく、地域社会全体でひきこもり当事者やその家族を孤立させないための多角的な支援体制の構築が急務とされています。
関連リンク
- KHJ全国ひきこもり家族会連合会
- NPO法人NEWSTARTひきこもり家族相談室
- いわて若者カフェ(アイーナ)
- KSガード(ひきこもり支援)
- 経験者の会コブ(ひきこもり相談)
- 一般社団法人就労支援全国協議会
- こどおじこどおば.com
- READYFOR(クラウドファンディング)
- YouTube
- 人気ブログランキング with2
- ストレスメンタル診断
※本記事は掲示板の投稿をまとめたものであり、その内容は個人の意見に基づいています。
