
近年、「ゲームで遊びながらお金がもらえる」という触れ込みで、就労継続支援B型事業所(B型作業所)に「ゲーム系」という新たな潮流が生まれている。障害を持つ人々が社会と繋がりを持つための居場所として、あるいは就労へのステップとして、その存在意義は大きい。しかし、その急速な拡大の裏には、公金ビジネスとしての側面や、支援の本質を見失いかねない課題も潜んでいる。本記事では、この注目の「ゲーム系B型作業所」を巡る人々の声と、その深層に迫る。
【前提知識】ゲーム系B型作業所とは?その背景と論点
「就労継続支援B型事業所」、通称B型作業所は、障害者総合支援法に基づき、一般企業での就労が困難な障害を持つ方々に対し、雇用契約なしで軽作業などの就労機会を提供する施設です。利用者は、作業に応じた「工賃」と呼ばれる報酬を得ます。このB型作業所は、国(厚生労働省)から利用者1人あたり月額約10〜17万円の「基本報酬」を受け取る仕組みになっています。工賃はこの事業収益の中から支払われ、国の報酬を直接工賃に充てることは禁止されています。
近年、特に2022年頃から全国的に急増しているのが、Apex Legends、VALORANTといったeスポーツや、動画編集、ゲーム実況、イベント運営などを活動内容とする「ゲーム系B型作業所」です。これらは「楽しく外出できる」と親や利用者からの評価も高い一方で、その運営実態や公金依存体質に対し「遊んでいるだけで補助金目当てではないか」という批判も少なくありません。2025年には、厚生労働省が「不適切な活動」を明示的に禁止する新ガイドラインを通知するなど、その存続を巡る動きが活発化しています。
ゲーマーたちの新たな「居場所」?

すぐ定員いっぱいになる
スレ主が投下した画像と共に、ゲーム系B型作業所の「実態」が示される。「ゲームで遊びながら金もらえる」という文言は、多くの人々にとって魅力的に映るだろう。現に、定員がすぐに埋まるという状況は、この種の施設が多くの利用者にとって「求めていた居場所」になっている現実を物語っている。
公金ビジネスの闇と倫理
ハゲは投資する側やろ
こうなるぞ、それを諌める奴をタイミーとかで資格持ちの経験者の責任の持てる方募集!時給1150円! とかで使って、経営してる方はウハウハやろな
eスポーツ言うが
好きなゲームやらせるからセーフ
ギャルゲーでもやらせればええ
好きなゲームだろうが気に入らなけりゃ発狂するのは健常者も変わらんやろ
それ22日なら16.5万もコスト掛かってるから生活保護より高えやん
働いてるからええやろ
林業とか老人ホームとか
作業所は老人ホームと完全に同じスキームやでな
運営委託費がそうなん?
わかりにくい
B型じゃどうやっても2万が関の山
施設が障害者に払う月給2万 15万ウマー
そりゃ半グレのやつらの巣窟になるわ
そんなのだから作業せず空気を悪くするだけの奴でもクビにしないで残すんだな
国から出る鐘は利用者の工賃に使ってはいけない事になってる
事業で出た収益の範囲内で工賃を払わないといけない
なおウマいな
てことはゲームだとRMTでもしない限りは作業者にお小遣い渡せないやん
直接はダメでもこの会社に運営委託費用とかで払った金から数千円くらい利用者に渡せば制度的にokだったりするのか
はい違法
ゲーム系B型作業所の急速な拡大を巡っては、その「公金ビジネス」としての側面に批判が集中している。利用者一人あたりに国から支払われる高額な報酬と、利用者への工賃との大きな乖離は、一部の事業者が支援よりも利益を優先しているのではないかという疑念を生む。スレッド内でも、その運営実態や、制度の抜け穴を利用した「ウハウハ経営」への言及が相次いでいる。一方で、公的補助ありきのビジネスは林業や老人ホームにも見られるという指摘もあり、この問題の根深さを示唆している。
就労支援か、それとも「預かり所」か?
家に居られるよりマシ
就労支援というかずっと療育や療養みたいな学校、病院、家族が見続けるのも限界だからな
ようは預かってくれる場所
だから冗談みたいな金額でも親も何も言わない
親からしたらずっと家におられてもしんどいからな
日中預かってくれて小遣い貰えて有難いまである
作業してる障害者は何もない道路から丸見えの倉庫で椅子に座って片手にほうき持って揺らしてるぞ
それでもガイジ預けてる親はそこの作業所なくなるとめちゃくちゃ困るから感謝してるの思うぞ
ガイジ殺せない以上こうなるやろ
就労体験みたいなもんやから金が発生する方がおかしいくらいや
職場というより大人のキッザニアって言った方が正しい
たまに仕事中、急にキレて机叩いてなんでこんなことやらなきゃいけないんだ!
みたいにキレ散らかす奴いる
ごく一部だけどな基本は鬱とかでダメになった人たちが大半で黙々と作業やってる
まともな仕事にはなってない
ごっこ遊びや
言うてちいかわのアニメ作ってるの作業所なんやろ
それは例外にしてもどうせ金にならんならありやないか
利用者が増えれば増えるだけ金儲けできるから弱小の企業が無理に利用者と事業所増やしまくって職員と利用者をボロ雑巾のように扱って終り
みんなで大家さん的なアレ?
就労継続支援という名目にも関わらず、その実態が「預かり所」に過ぎないのではないかという疑問は、スレッド全体を貫くテーマだ。親の立場からは、日中預かってもらえること自体に感謝の声がある一方で、一部の作業所の杜撰な運営実態や、オーナーの豪華な生活を指摘する声も上がる。厚労省がeスポーツ関連を「不適切活動」として名指しし、規制に乗り出している現状は、このビジネスモデルの脆さを浮き彫りにしている。就労支援と称しながら、実際には「ごっこ遊び」に終始しているという辛辣な意見も、この問題の核心を突いていると言えるだろう。
【深堀り!知的好奇心】ゲーム系B型作業所の複雑な現実と未来
なぜゲーム系B型作業所は増えたのか?
ゲーム系B型作業所が急速に増加した背景には、複数の要因が絡み合っています。まず、従来のB型作業所が行っていた軽作業(内職など)に比べ、ゲームは利用者にとってハードルが低く、高いモチベーションを維持しやすいという側面があります。特に、引きこもり経験のある若年層の障害者にとって、ゲームは社会との接点となり、コミュニケーションや集中力を養う場となり得ます。
また、事業所側から見れば、初期投資が比較的少なく、eスポーツや動画編集といった「流行」を取り入れることで集客しやすいというビジネス的メリットも存在しました。2022年頃には、利回り35〜40%を謳う投資セミナーまで開催されていたことからも、そのビジネスとしての魅力が伺えます。
厚労省が「不適切」と判断する活動とは?
2025年12月20日に通知された厚生労働省の新ガイドラインでは、就労継続支援における「不適切活動」が明確化されました。これには、eスポーツ、卓球や麻雀教室の手伝い、植物の水やりといった活動のみで「生産活動」と見なされることや、単に施設に「居るだけ」の活動が含まれます。 厚労省が求めるのは、「生産活動(成果物・工賃連動)が必須」であることと、経営の透明化です。これは、単なる「居場所」提供ではなく、明確な就労へのステップとしての機能、あるいは社会貢献に繋がる成果を求める姿勢の表れと言えるでしょう。
「居場所」と「生産性」の倫理的ジレンマ
ゲーム系B型作業所の擁護派は、これらの施設が「家に引きこもりがちな若者たちの居場所となり、会話練習やチームワーク、集中力向上に貢献している」と主張します。 しかし批判派は「生産性がゼロであり、デイケアで十分」と反論します。 この対立は、障害者福祉における根本的な倫理的ジレンマを浮き彫りにしています。
- 「居場所」の価値:社会参加への第一歩として、安心できる居場所の提供は重要。
- 「生産性」の義務:公的資金が投入される以上、社会的な意義や就労への繋がりが求められる。
このバランスをどう取るかが、今後のB型作業所の大きな課題となるでしょう。
「ちいかわ」のアニメ制作の一部が、実は就労継続支援B型事業所で行われているという事例もあります。これはゲームに限らず、クリエイティブな分野で障害者の方々が成果を出せる可能性を示唆しています。ただし、このような成功事例はまだ少数であり、多くの作業所が「まともな仕事にはなっていない」「ごっこ遊び」と批判される現状も存在します。
【専門家降臨】ゲーム系B型作業所の未来考察
近年のゲーム系B型作業所の急増は、現代社会における「居場所の希求」と「福祉ビジネスの構造的課題」が交錯した結果と言えるでしょう。
厚労省の新ガイドラインにより、今後は「生産性」と「透明性」がより一層厳しく問われることになります。単にゲームをするだけでは、もはや公的支援の対象とはなりにくいでしょう。
しかし、これは単なる締め付けではありません。eスポーツを通じた集中力やチームワークの向上、動画編集スキル習得など、真に利用者の「能力開発」に繋がるプログラムを提供し、具体的な「成果物」を生み出す事業所は、淘汰されずに存続する可能性があります。
結論として、ゲーム系B型作業所は今後、真の意味での「就労支援」へと変革を迫られるでしょう。そうでなければ、その存在意義は失われることになります。
関連リンク
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