ITmedia ビジネスオンライン
11/25(月) 11:00配信
インスタント麺をお湯で戻し、湯切りしてからソースと合わせたら、カップ焼きそばのでき上がり。焼かないけど焼きそばである。
【画像】比較してみた! 通常のペヤングと焼きペヤング
しかし、インスタントでも焼いてつくったほうがおいしいという。麺を戻して焼き、最後にソースを掛ける。専用のホットプレートもあるほどで、ネットを中心に話題になった。
そのホットプレートとは、ライソンの「焼きペヤングメーカー」のこと。2019年4月に一般販売が開始された、「ペヤング ソース焼きそば」を焼いて食べるための専用ホットプレートである。話題性の高さが手伝い、これまでに2万台以上売れている。
関西人から見た関東人のペヤング好きは「異常」
ライソンは大阪府東大阪市に本社を構える家電や日用品の企画・販売会社。母体は、クレーンゲーム用景品の企画・制作・販売を行っているピーナッツクラブ。「ペヤング ソース焼きそば」を開発・製造・販売しているまるか食品とピーナッツクラブが、クレーンゲーム用景品の企画で以前から取引があり、その縁もあって「焼きペヤングメーカー」は実現した。
誕生のきっかけは、ほんの偶然だった。同社の山俊介社長が「ペヤング ソース焼きそば」を家で焼いてつくってみたところ、インスタント麺をお湯で戻してからソースを合わるつくり方よりもおいしいものができたことだった。
それにしても、なぜカップ焼きそばを焼いてつくってみたのか? 山氏は次のように話す。
「17年末のある日の酒の席で、どういうわけか、カップ焼きそばは焼いてつくらないことが話題になりました。これが発端になって一度焼いて食べてみることになり、その日のうちに家で『ペヤング ソース焼きそば』をフライパンで焼いてつくってみたところ、すごくおいしいものができたんです。焼いたらおいしくなることが分かったので、誰にでもつくれる『焼きペヤングメーカー』をつくることを思い立ちました」
そのときは、袋麺のインスタント焼きそばと同じような要領で、「ペヤング ソース焼きそば」をつくったが、生麺を焼いたような感じになった。カップ焼きそばとはまったく別物に感じられたほどだったという。
数あるカップ焼きそばの中でも「ペヤング ソース焼きそば」を選んだのは、ピーナッツクラブとまるか食品が取引関係にあるからだけではなかった。実は「ペヤング ソース焼きそば」以外にも、日清食品の「U.F.O.」も焼いてつくってみたが、ソースの味が強すぎ味が濃いことから「ペヤング ソース焼きそば」を選択した。
しかし、ライソンは大阪の会社であり、山氏も大阪出身。関西ではカップ焼きそばといえば「U.F.O.」のほうが高く支持されている。カップ焼きそばは「U.F.O.」で育ちペヤングにあまり馴染みがなかった山氏は、社会人になってから「ペヤング ソース焼きそば」に関するあることで驚かされていた。
「社会人になって関東の人と話す機会が増えると、ペヤング愛が強いことがわかりました。関西人はかなり
『U.F.O.』好きですが、それと比べると関東人の『ペヤング ソース焼きそば』好きは異常なほどです」(山氏)
熱狂的なファンやマニアがいて、サイズやフレーバーでユニークな試みを連発しているペヤングなら、話題性十分。18年初頭にたまたまピーナッツクラブを訪れたまるか食品の丸橋嘉一社長に、「焼きペヤングメーカー」の企画を提案したところ、OKの返事が得られたことから、「焼きペヤングメーカー」を開発・販売することにした。
普通のホットプレートでは温度が低すぎておいしく焼けない
「焼きペヤングメーカー」の見た目は小型ホットプレート。普通盛と超大盛の2つを焼くことができる。超超超大盛GIGAMAXには対応していない。
一般的なホットプレートと異なるのは、電源スイッチしかないところと、温度調節機能が搭載されていないところ。プレートの取り付け・取り外しはできない。
最初にホットプレートでつくってみたところ、フライパンで焼いたものと違って、おいしくなく大失敗したという。原因は、ホットプレートの温度が低すぎたこと。そこで、フライパンで焼いてつくり、その時の温度を測定。その温度まで上げられるヒーターを搭載することにした。先にサイズとヒーターの仕様を決め、おいしくなるつくり方を追求することにした。
おいしくつくるポイントは、インスタント麺を戻すために入れる水の量。水を入れてスイッチを入れた後、沸騰したらインスタント麺を投入し、麺全体に水分が行き渡ったらほぐして炒め、終わったら電源を切ってソースを掛けて全体に絡める、というものである。
水の量は、麺を戻すのに必要なお湯の量と同じでいいと思うかもしれないが、「同じだとベチャベチャになりすぎてしまう」(山氏)。麺をお湯で戻す場合、普通盛だと480ml、超大盛だと820ml必要だが、「焼きペヤングメーカー」で必要な水の量は、普通盛で220ml、超大盛で300mlとかなり少ない。普通盛、超大盛それぞれで最適な水量を特定するために、5ccずつ量を変えてはつくって試食を繰り返した。それぞれで50回近く試作して特定したという。
開始5時間でクラウドファンディングの目標を達成
課題はまだあった。焦げ付きやこびり付きでプレートが洗いにくくなることである。プレートに何らかのコーティングが必要になったが、試しにフライパンで一般的なフッ素コーティングを通常の倍の厚さにしてみたところ、焦げ付きやこびり付きが起こらなかった。
「焼きペヤングメーカー」について山氏は、「もうけようと思っていない商品」と言い切る。開発・発売の意義は、「お客さまに喜んでもらえるものを世に送り出すことに全員でチャレンジすること」にあり、「ああでもない、こうでもないと言いながら商品をつくることができたのは面白い経験。たまには、こういう商品があってもいいと思っています」と話す。
そうは言っても、ニッチすぎるゆえに市場でどう評価されるのか、ペヤングファンは受け入れてくれるのかどうかは気になるところ。そこで、同社は18年11月、クラウドファンディングにチャレンジすることにした。
クラウドファンディングの目標金額は50万円。開始から約5時間で目標を達成し、最終的には517万円を超える支援が集まった。予想以上の反応が集まったことに、社内は沸き立ち、市販への手応えを得た。
ペヤング以外が焼けるかどうかは検証していない
販売の見通しについては「正直、3000台売れればいいと思っていた」と振り返る山氏。しかし発売してみると、追加生産を何回も繰り返すほど売れ行きは好調だ。
クラウドファンディングの実績がよかったこともあり、小売店の反応は好意的。最初の商談でまとまった量の仕入れが決まることが多かった。家電量販店よりはドン・キホーテやヴィレッジヴァンガードといったユニークな商品を扱う小売店が、ギフト需要を見込んで仕入れるケースが多いという。まるか食品にもスーパーなどから、「取り扱えないか?」といった問い合わせが多くあったほか、取材の依頼も相次いだほどだった。
一方で、気になることがある。それは、関東で根強く支持されている「ペヤング ソース焼きそば」しか焼けないので、地域ごとに売れ行きに偏りが生じないかということ。この点について山氏は、「売れるところと売れないところの差はある」と認めつつも、地域的な偏りはあまり見られないという。一番売れているのは関東だが、「ペヤング ソース焼きそば」自体は全国どこでも手に入ることなどから、売れ行きの地域的な偏りはそれほど大きくないようだ。
購入したユーザーの多くは、「焼きペヤングメーカー」でつくる「ペヤング ソース焼きそば」を「おいしい」と評価しているという。ただ、中には「他のものがつくれない」と不満を漏らす人も。ホットケーキを焼いてみたら焦げてしまい、クレームをよこしてきた人もいた。一応、他のカップ焼きそばや袋麺のインスタント焼きそば、焼肉は可能とのことだが、同社ではペヤング以外が焼けるかどうかは検証していないので、他のものを焼く場合は
自己責任の上でとなる。
「焼きペヤングメーカー」の成功は、家電と人気食品のコラボという成功の方程式を確立した。同社には食品メーカーとのコラボに関する話が来ており、今後、第2、第3の「焼きペヤングメーカー」が誕生するかもしれない。
(大澤裕司)
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転売かな土産かな
と思ったけど、やきっぺって北海道限定なの今知ったわ。
母ちゃんに頼まれて
なぜかお湯の前にソース入れちゃって
もう一個買ってくる金もなく
途方に暮れて家出した。
1980円なら買ってもいいかも
賞味期限が短いのと、具を用意しなくちゃいけない
ペヤングと言えばジャンプのえのん。
朝トースターにテフロン加工の中皿入れてハムエッグ焼いてるけど、温度低くて半熟でも焼き上がるの10分かかる、フライパンの温度に合わせたって言うならハムエッグも焼けそうだなぁ