引用元タイトル【福島】農家「首つったおやじ、無駄死にさせたくねえ」「風評被害じゃねえよ。根も葉もあんだから。現実に降ったんだよ、放射能が」」
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で苦悩を訴えている。
もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた。
――事故から5年。いまの状況を教えてください。
「放射能は、こっちの中通りにも降りました。田んぼも畑もビニールハウスも、みんなやられて、うぢらは職場を汚染されたんです。だけど、東電は資産への賠償をしたわけでもねえ、放射能を取り除いたわけでもねえ。ただ、5年の月日が流れただけ。たーだ被害かぶって苦しんで、うぢらはいったい、なあんなのって」
「精神的な慰謝料として事故の年に8万円、翌年に4万円はもらいましたよ。ただ、それだけ。12万円で、あとはもう黙ってろ、自然に放射能さがんの待ってろっつうことでしょう。とても、そんなんで済む損害じゃねえべ」
――生前、お父さんは野菜の有機栽培に熱心だったそうですね。
「環境のこと、よく考える人でした。寒キャベツをつくり始めたのも、冬なら1回も消毒やんねくたって虫がつかねえからです。雪の下で成長して、味もかなり甘くなる。地元の学校は全部うぢのキャベツを給食に使ってました。本当に安全でおいしいものを子どもらに食わせられる、って喜んでた。学校に呼ばれて、食の教育でしゃべったこともあんだ。そういうのが誇りだったの」
「国から野菜の出荷停止の連絡が届いた翌朝、首をつりました。収穫前のキャベツ7500個がダメになった。畑も汚された。これから先、どうやって生きてくっぺ、と思い詰めたんでしょう」
――この件は原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)の仲介で和解し、東電も事故との因果関係を認めたんですね。
「おやじの無念を晴らしてえ、無駄死にさせたくねえと思って訴えました。ようやく和解して、賠償も出た。やっと東電も線香上げに来てくれる、謝罪してくれると思ってたんだ。だけど違った。届いたのはファクスでした」
――除染は進んでいますか。
「田んぼは、やりました。大型のトラクターで40センチぐらい耕し、ゼオライトをまいて、また耕す。その粒に土の放射能が吸着する、それが除染だ、つうから」
「だけど、おがしいっしょ。稲は放射能、吸わねくなるかもしんねえよ。でも土にある絶対量は変わってねえんだから。汚染された土の上で、俺たち毎日、朝から晩まで働いてんだよ。将来どうなんのかな、いつか影響出んじゃねえかなって不安だらけだもん」
「国との交渉のときも、ひな壇に座ってる農水省の人に向かって何度も言いました。あんたら除染の『除』って、どういう漢字書くか、わがってんのかって。たーだ混ぜただけで、なんで除染になんのって。したら、みんな下向いて書類見てるんだ。その通りだって、思ってんじゃねえの」
――汚染された表土を、はぎ取れないものですか。
「薄くはぎとれんなら、まだいがったの。だけど事故の翌月に、耕していいっていう県の指示があったんだから。俺も半信半疑だったんだけど、みんな耕したんだ。あそこで耕さねきゃよかったの。1年は作物つくんな、補償は出すって言えば、いがったんだ。おっきな分かれ道だったんだ」
「機械で、はぎとんのは簡単です。だけど40センチも土とっちゃったら、今度はろくな作物できねえから。ふかふかのいい土、1センチつくんのに何十年もかかんだよ」
「8代目の俺の代で、田んぼを荒らすわけにいがねから続けてんだ。やんねで、ぶん投げとけば、すぐに荒れ地になる。周りにも迷惑がかかる。それに、つくんねきゃあ賠償も出ねえし、収入もねえもん。生活できねえ」
――育てた農産物への賠償は?
「販売実績があって損害を証明できるものにだけ出ます。たとえば、事故前に2000円で売れたのが1500円にしかなんねえんだったら、その差額は東電が賠償する。だけど、天候不順で値が上がったキュウリはこの2年、賠償出てねえんです。事故前より高い値段で売れたんだから払いませんって。おがしいっしょ。もしも事故なかったら、もっと高く売れてたんだよ。他県より安いんだよ。もう、東電はカネ出したくねぐて、しょうがねえんだから」
「俺たちだって請求もできねえようなものも、いっぱいあんだ。もう戻ってこねえものが。うぢで毎年つくって食べてた椎茸(しいたけ)も、山のふきのとう、たらの芽も、全部ダメになったけど一切出ねえ」
――風評被害はどうですか。
「うぢのコメも、11年のは放射能が最高値30ベクレルぐれえあったの。規制値が500ベクレル以下(1キロあたり。12年度以降は100ベクレル)だったから十分に大丈夫な数値なんだけど、やっぱ口に入れるもんでしょう。俺も本当は食いだくねかった。まあ、よそで買うわけにもいがねから食いましたけど」
「ただ、出荷すんのは、なんか悪いことしてる気がして。だから東京の人が、福島のは食いたくねえという気持ちは、よくわかる。こんなボロ原発あっとこの、わざわざ買って食いてえかえ。これは風評被害じゃねえよ。根も葉もない噂(うわさ)が広まって売れねえのが風評被害だけど、じぇねえっしょ。根も葉もあんだから。現実に降ったんだよ、放射能が」
――いまも検出されますか。
「コメは去年もおととしも、放射能は未検出だったの。やれることはやったから。放射能の吸収を抑える塩化カリウムも毎年まいてるし。全袋を検査して、もしも数値が出たら出荷できないんだもの、いま福島のコメは、他県よりずっと安全だと思ってる」
「実際、コメは売れてますよ。外食産業とか病院とか、福島県産とわがんねえところで。表には出ねえだけで、すごい量が動いてんの。うまいから、福島のコメは。粘りと甘みがあって。だから外食産業の人らは、いいみたいです。うまいコメを安く買えて」
(朝日新聞デジタル 2016年2月20日05時05分) 首つったおやじ、無駄死にさせたくねえ 福島の農家
>>2
包み隠さず話している態度には好感もてるね。
本当に大変だよな。
ロシアは大規模な封鎖をしたよ
文章までなまっでかぐひつようながっぺよー
>>13
宮沢賢治の文章みたいで、逆に目が離せない感じはあるぞw
>>37
そりゃそうよ
当初は開き直って堂々と宣伝してたもん
食べて応援ってw
ホテルのビュッフェやらファミレスなんかはみんなそうよ
何とかしてやって欲しいね
>>63
因果関係がはっきりしていないだけで癌になってる人は少なくないだろね。
>>83
まあ要するにそれが風評なんだけどな
科学的な断定を避けた時点で反原発の負けが決まってしまった
不安だから避けるのは勝手だが断定するのは精神異常
この境界線が理解できないのがサヨク
どうか困難が報われる日が来ますよう
お祈り申し上げます。
>やっぱ口に入れるもんでしょう。俺も本当は食いだくねかった。まあ、よそで買うわけにもいがねから食いましたけど」
「ただ、出荷すんのは、なんか悪いことしてる気がして。だから東京の人が、福島のは食いたくねえという気持ちは、よくわかる。こんなボロ原発あっとこの、わざわざ買って食いてえかえ。これは風評被害じゃねえよ。
このくだり立派だなあ
日本人の良心に響く言葉だ
福島は 本当に良い土地だったのにな。
こんな立派な人を東電は…
あんまりだわ
事故直後はその可能性は低かったけど、年月が流れても将来に活路を結局見いだせなかった人達が絶望し、
その原因を考えた時、その道連れをと考えるのはそれほど不自然なことではないし。
この農家みたいにまじめな奴が損をする
東電、自民党、JAは事なかれ主義
半世紀くらい経てばほとぼりも覚めるだろうし
>>151
やってるだろ
こんな扱い受けた農家が良心を基準に行動するとでも?
そしてそれは間違ってないから誰も攻める権利はない
>>159
東京に単身赴任してるから安い外食やら
安いブレンド米で暮らしてるんで、当然福島の米は食ってるだろうが
もういいとしだし、放射能の影響もクソもねえ
わざわざ告知されない限りいちいち気にしねえよ
税金で5兆いれてもらったぶんもちゃんとかえせ。
このままでは人間の屑として死ぬことになり、末代までのいきっぱじだろう。
この首つりをしたニュースを聞いた時に
心底 悲しくなったわ
はっきりと覚えている
この息子さんは頑張ってほしいわ
>>194
誘致したかもしれないけど売り込む側も絶対爆発しないクリーンなエネルギーですと売り込んでたんだし原発政策自体国と東電で行った詐欺みたいなもんだろう
安全神話自体が責任取らないための方便だったわけだし
なんとかならんもんかねぇ。
風評被害じゃないと言っている人達はその人の考え方で好きな産地を選んで食べればいいだけかと
>>241
風評被害じゃないと言っている人たちが積極的に福島産は毒とか宣伝してるのが問題
農村の高齢化とか後継者とか散々言われてるけど
他の県で受け入れる余地ってないのかね
本当に可哀想なのは飛び火を受けた周辺県だろうに
こういう具合に真実を口に出来ない風潮を作り出してる今の世の中でよくぞ言ったと思うわ。
風評被害なんかじゃないよな
こう言うのってほとんど報道されないんだよな。
風評被害とか言ってるが、地元にしてみれば本当の放射能汚染の被害者だ。
それを風評被害者とか言う言い方も被害を認めていない政府の汚さを感じる。
東電は最も責任が重いのは当然だが、自民も民主も関係なく政府は責任を痛感すべき。
原発推進派は万が一、原発を再稼動させて事故が起きたら全責任を負うつもりで推進しなければならない。
たしかに当初から思ってたが、風評被害じゃねえんだよな
『いや、それ実害だから!』
マジで農地が放射性物質で被害受けたわけで、実害丸出しだもん
タダチニーと同じくらいムカつく言葉が「風評被害」
このコメント読んで考えが変わったな
とても正直な人だと思うしこういう人間が福島にいることを教えてくれてありがとうと言いたい
簡単に頑張れとはいえないがせめて夢とか信頼できる人との絆は失わずやっていってほしいと思う
これが現実なんだろうね。
行政のやる事は誤魔化して世論誘導する事ばかり!
勇気有る公表有難う!
うちの親も福島住んでて原発から50kmとこいるけど、さっさと逃げろ言っても仕事含めて生活基盤がそこだから逃げることもできない、その距離じゃ補償も補助金もない。最近も電話で親のグチきいたわ、原発に近い補償貰った奴らがやってきて不動産とか物価が高騰してるって、補償貰って大勝利の奴もいるが、泣き寝入りほとんどだよ。