被害者「防犯カメラに犯人が写ってます！」 警官「預かりましょう」 →映像を消去　事件は迷宮入りに

佐賀県の鳥栖警察署に勤務していた巡査長が、空き巣事件の被害者から証拠として提供を受けた防犯カメラの映像を誤って消去していたことが分かり、警察は被害者に謝罪するとともに再発防止を徹底するとしています。

警察によりますと、去年１０月初めごろ鳥栖市内で空き巣事件があり、被害者の自宅に取り付けられた防犯カメラの映像に犯人と見られる人物が映っていたため、鳥栖警察署は映像のデータをＵＳＢメモリーに移して被害者から証拠として提供してもらいました。

その後、事件が解決しないなか、今月になって被害者から「映像を再度確認したい」という問い合わせを受けてチェックしたところ、記録されていたはずの映像のデータがなくなっているのが分かったということです。

このＵＳＢメモリーは、当時、鳥栖警察署の刑事課で別の事件のデータを入れたほかのＵＳＢメモリーとともに管理されていましたが、ことし３月まで勤務していた２０代の巡査長が鳥栖警察署の内部調査に対して「必要なくなったほかの事件のデータを整理していた際に、誤って映像を消してしまった」と説明したということです。

鳥栖警察署の一色房樹副署長は、「被害者および関係者の方々に深くおわび申し上げます。再発防止のため捜査・管理を徹底したい」と話しています。