
江戸時代、日本は世界で最も識字率が高い国だった――。この言説は、時に日本人の誇りとして語られてきました。しかし、果たしてそれは真実なのでしょうか?
今回は、この長くまかり通ってきたとされる「識字率世界一」説の真偽について、ネットの声と共に検証していきます。
前提知識・背景: 江戸時代日本の識字率「世界一」説
この説は、江戸後期(1800-1868年)の識字率が全国平均で40-50%に達し、都市部では70-80%に及んだという研究に基づいていますが、その根拠や「世界一」という表現には多くの疑問が呈されています。
特に、ロナルド・ドーアの研究が基盤とされていますが、その推定には貸本屋数や出版量、寺子屋入門率などの間接的なデータが用いられています。
「世界一」説への疑義とデータへの懐疑
数学識字率も経済識字率も哲学識字率も世界最低だぞ
そういう重箱の隅つつくことしかできん奴は相手にされへんのやで
否定したいなら正しいと考えるデータを提示せんと
これもだいぶアレな記事だな
ふわっとした推測で終わってどうすんのよ
明治になって欧米との文化的な大きな差に驚愕した土人という現実を棚に上げて
識字率ありの基準がテストで1問以上正解みたいなガバ基準のせいで見かけ上高かっただけで
ナショナリズムが絡む以上、数値で信じられるものは何もない。
祖国に希望を見るならその数値を、絶望するならその数値を、勝敗は歴史が決める。
スレ主の投げかけた「識字率世界一は嘘」という疑問に対し、早速様々な意見が飛び交いました。「ホルホル(自画自賛)は嘘が多い」という辛辣な声や、識字率の定義そのものに疑問を呈する意見も。特にナショナリズムが絡むデータは鵜呑みにできないという鋭い指摘は、本質を突いていますね。
識字率の実態:都市と地方、そして寺子屋の役割
識字率の高さから伝達も早いとされている一般の大工の落書きに漢字まで使われていて有名になった
この落書きは建造物の中に隠されていたもので酒を出さない迷惑な住職というものだが酒を出さない(教えを守る真面目な人)という称賛であると思われる
大工って図面とか書かなあかんから文字知らんわけにはいかん職業でしょ
田舎で知識あったのはちょっとは生活に余裕ある極一部やろ
平均すると田舎の方が裕福やったんやで
田舎の明治生まれの先祖は字が読めなかったと聞く
ワイの先祖は戦前ど田舎で長々と寺子屋やっていた家系やで
意外と田舎でも教育は普及してたんよ
うちの先祖も田舎でなんか教えてたらしい
長崎から学者きてた記録のこってた
吉原の女郎は読本を読んでたのよ
識字率高くなかったらすく死ぬ女郎が本を読むとかない
あと江戸時代、幕府は儒教を庶民に普及させるために中国から三国演義を輸入して
演義がベストセラーになった
日本人の三国志好きはここから始まっている
廊の女郎はそうしないと売れねえ、相手は世の道理を知っとるお大尽様よ。
そして、儒教を文言で理解しとるのは田舎じゃ庄屋止まりよ。あとは僧あたりが言って聞かせる。中世の教会と同じよな。
吉原って一応高級店だし
子どもが入ってきたらそれなりに教育するやろ
男女関係なく学んでいたのが先進的だった
ない。
標準語自体ない。
草
識字率以前に会話が怪しいやん
どの国もそうや
だからこそ江戸言葉のような勢いだけの言葉が生まれた。一種のクレオール言語みたいなもんや。
場所場所では意志の疎通なんてできないよ。故に証文のような書き言葉が独立していた。
公文書は漢文やったんや
それから独自のモンになってったけどまあ話言葉と書き言葉が違うのは今も一緒やね
江戸時代もそうだったろうと思う
都市部では識字率が高かった一方、地方の農民は読み書きの余裕がなかったという意見も。しかし、寺子屋の普及により地方でも教育が広まっていたという反論もあり、実態は一様ではなかったようです。
標準語の概念がなかった江戸時代において、書き言葉の重要性も議論の焦点となりました。
識字の定義、歴史資料、そして真実の探求
あいつらは統治のために下級にはわざと教えんかったらしいし
優秀な小6でも新聞を余すことなく読めるかと言えばそうでもないし
じゃあその小6が世の中にある文章理解できてないかといえばむしろそんなことはなく8割くらいはわかるはず
新聞が求める知的水準は一般的に言ってかなり高い
朝日新聞なんて何が言いてぇのか判んねぇ悪文だらけだろwそんなもん基準にされても困るw
朝日新聞の文章が悪文…?
あっ(察し)
田舎はお寺があるから和尚さんが教えたりはしてたらしい
ただ読み書き覚えて何の役に立つ?ってのは人によるので自分の名前と村の名前だけって人も多かっただろう
スケベ浮世絵の文字を読むのに使えるやろ
そうか寺があんのか
貸本屋とか栄えてたから江戸じゃ庶民でも読める人間は多かったはず
基本は専業作家なんて当時それほどはいなかったわけで市場もたかが知れてる。今だってたまに教育受けられなくて文字が読めないって奴1人か2人はいて夜間中学に通ったりしてる話あるのに当時でそれほど識字に対する認識があったとは思えない
江戸にあった貸本屋の数600以上って言われてるから江戸に関して言えば相当高かったと思うよ
それこそ子供向けの絵本みたいなジャンルも存在してたし
貸本屋の営業みたいなのもおったみたいやし
東北で昭和大飢饉が起きた時は子供らを小学校に通わせる余裕すら無く
女衒に売られた子供の中には基本的な読み書き計算も出来ない者も多かったという
結局は学ぶ余裕があったかどうかも大きく地域差がある
大正生まれの兵隊さんは99%以上読み書きできたことが証明されてるけどな
ソースは徴兵検査
飢饉で女衒に売られるなんて1%の話でしかないもんな
拝啓天皇陛下様みたまえ、実際に従軍した作家の人が書いたいい小説をもとにしたいい映画だぞ
まあそりゃ寿限無なんてお経から持ってきた奇怪な名前やけ「お笑い」になるんやろ最初から、ツッコミ待ちや
名前を書いてもらうのはそれほど珍しくもないってことや
そんくらい必須級に存在してた商売
そら文字読めるのと文章を正確に理解するのは別の話だし
何より万民に正しく内容を伝える文章書くの結構難しいのは現代でも同じや
識字率とは少し違う話
識字って読んで字の如く読める技能の話ですが?
読めても内容を理解するには他に教養と経験も必要ってのは子育てしてればわかるやろ?
識字率って学習程度では結構低い基準なんよ
ただ地方から出て来て単純肉体労働してた人達は少し怪しいかな
そんな人達でも子供には期待をかけて寺子屋に通わせてはいただろうけど
文字読めんと金もロクに借りられんやろ一休さんのアニメで文字読めんお爺さんを騙して金利を三割言うて書面では四割にしてた悪徳商人おってビビったわw
他がカスだったのもあって
世界一かはわからんのも事実
と言うか基本的な話として当時日本に限らず全ての国でちゃんとした識字率の統計がとられていたかは非常に怪しい
ものすごく大雑把な話
いろはにほへと暗証出来る奴は幾らもおったけど高札の文章や文脈を理解出来る奴はあんまおらんかったんやろ
それこそ高札の見出しの単語の字面だけ見てそこに固執しちゃうようなレベル
真相はわからないっていうのが真実
史料なんていくらでも捏造できるし
全ての世界史を否定出来てしまう魔法の言葉やね
乱暴過ぎて草
それまかり通るとなんも言えンやンけw
江戸庶民の識字率が高かったことが伺える
画狂老人卍「ウェーイ」
そら寺子屋で自分や家族の名前くらいは書けるようにしたやろけどさ
欧州貴族の記録や貸本屋の存在など、識字率の高さを裏付ける証拠が提示される一方、識字の定義や歴史資料の信頼性自体を問う声も上がりました。
「読めること」と「内容を理解できること」の違いや、当時の統計の曖昧さなど、多角的な視点から議論が深まっていきます。
【専門家分析】江戸時代識字率の真実と現代への示唆
このスレッドの議論は、江戸時代の識字率に関する歴史的言説の再評価という点で非常に興味深いものです。単に「世界一」というキャッチーなフレーズに囚われるのではなく、その背景にあるデータや定義の曖昧さに切り込む姿勢は、現代の情報社会において不可欠な視点と言えるでしょう。
最新の研究によれば、江戸時代の識字率は、欧米主要国と比較しても決して見劣りしない、非常に高い水準であったことは事実です。特に都市部での出版文化の隆盛や寺子屋の普及は、庶民の教育熱の高さを物語っています。
しかし、「世界一」という断定的な表現は、統計的な限界や地域・階層間の格差を無視した、やや誇張された「神話」である可能性が高いと考えられます。
結論として、江戸時代の日本が「極めて教育水準の高い先進国の一つ」であったことは疑いようがありませんが、「世界で最も識字率が高かった」と断言するには、さらなる詳細な研究と厳密なデータ分析が必要不可欠でしょう。
【深堀り!知的好奇心】江戸時代の教育とその真実
「江戸時代から識字率世界一」という言説は、日本の歴史教育でしばしば取り上げられますが、その背景には複雑な事実と研究の変遷があります。単なる自慢話に終わらせず、その真意を深く掘り下げてみましょう。
識字率の推定と研究の変遷
江戸後期の識字率は、全国平均で約40-50%と推定されています。
この数字の根拠の一つに、ロナルド・ドーアが1965年に著した『江戸時代の教育』があります。
彼は貸本屋の数、出版物の流通量、落書きの存在、そして寺子屋への入門率(例: 近江村の91%)など、多様な間接的証拠から識字率の高さを論じました。
しかし、清水一彦氏のような現代の研究者は、この「世界一」説を「出版神話」と批判し、根拠が薄いと指摘しています。
明治初期の文部省調査(1877年滋賀県で男性89%、女性39%)なども、江戸後期の識字率を推測する貴重な資料となっています。
識字率の多様な側面:男女差、階層差、地域差
- 階層差: 武士階級ではほぼ100%の識字率を誇りました。
これは彼らの職務上、読み書きが必須であったためです。 - 男女差と地域差: 一般庶民の男性は約50%とされますが、女性は10-30%と低めでした。
ただし、商家では女性の識字率も高く、家業に必要だったことが伺えます。
また、都市部(江戸、京都、大阪)では70-80%と非常に高かった一方で、農村部では30-50%と開きがありました。
近畿地方は高く、東北や九州は比較的低かったとされています。
世界との比較と識字の定義
当時の欧米諸国と比較すると、19世紀前半のイギリスが50-70%、フランスが30-40%であったことを踏まえると、日本の識字率は同等か、やや高かったと言えます。
しかし、スウェーデンが90%と非常に高かった例もあり、「断トツの世界一」という表現は誇張に過ぎません。
また、識字の定義(自分の名前が書ける程度か、簡単な文章を理解できるかなど)によって数字は大きく変動するため、単純な比較は難しいという問題も常に付きまといます。
寺子屋の普及と教育の多様性
江戸時代には、全国に1.6万軒以上の寺子屋が存在し、読み書き算盤が庶民に広く教えられていました。
寺子屋の師匠は僧侶だけでなく、町人や浪人、地方士族など多様であり、地域に根差した教育が行われていました。
このような教育の多様性と普及が、近代化の基盤を築いたと考えられています。
江戸時代後期の喫煙率は、驚くべきことに98%にも達していたという研究があります。
識字率が高い文化圏では、情報伝達が早く、新しい文化(タバコも含む)の普及も早かった、という相関関係を示唆しているのかもしれません。
関連リンク
- 識字率嘘説/調査 – 現代ビジネス
- 寺子屋と識字率の真実 – nippon.com
- Education in Japan – Wikipedia (English)
- 識字率議論 – X
- 識字率10歳例 – X
- 寺子屋 – Wikipedia
- 高札 – Wikipedia
- 識字 – Wikipedia
- 文部省調査 – 文部科学省
※本記事は掲示板の投稿をまとめたものであり、その内容は個人の意見に基づいています。
>酒を出さない(教えを守る真面目な人)という称賛
焼酎神社のすぐそばに親戚が住んでて盆正月に行った時に
時々話題になるけど、そういう視点は聞いたことがない。
寺子屋とか貸本屋以外にも
農民の日記
商人の帳簿
往復書簡
奉公人の手紙
遺言書・覚書
などなど庶民が描いた実物資料が全国に大量に残ってるんだから、識字率が非常に高かったことは間違いない。
世界一と誰が言ったのか、そもそもそんなこと聞いたこともないけど。
高いには間違いないんだから、誇張せずに高いとだけ言っておけばいい